「就活のバカヤロー」、誠に同感できる言葉。
本書は、学生・大学・企業・就職情報会社と就活に関わる各方面からに視点を交えつつ、現在の就活事情を紹介しているもの。
就活を終えたばかりの身として読んだ。
「そうだよなぁ。」と賛同できる部分と、「ん?違うんじゃね?」という賛同できない部分がある。
賛同できる部分の一例を挙げると、
○○のように××な人間(P.38)
とういう風に自己紹介する学生に対し、
コピペしたような、「納豆人間」などというわざとらしい自己PRをせずに、自然体で自分という人間を語っていただきたい。(P.41)
と書いていること。
いくつかの就活本で
「自分にキャッチコピー」をつけろ!
と紹介されていたので、多いんだろうな。
就活序盤でよく見た気がする。
賛同できない、というよりは自分はそうではなかったという部分。
「うちの就職課は使えねぇ」(P.93)
という段。
本書では、
「就職課=人間性を否定するひどい人々」(P.98)
と学生が思い込むことが原因として紹介している。
自分が「うちの就職課は使えねぇ」と思った理由は違った。
就職課の履歴書の志望動機の例として、多くの就活本で、ダメな例として紹介されていた例文に似ていたから。
簡単にいうと、「御社の○○という商品が好きで。」という論法のもの。
これを見たとき、「うちの就職課は使えねぇ」と感じた。
全体として、この本は参考にはなる。
例えば、第4章のハミダシ情報とても役に立つと思う。
この章のハミダシ情報では、学生に質問された面接官の本音が書かれている。
実際、こういう風に考えていそうだ笑
こういった質問は避けたほうがよさそう。
もう一度言うが、本書は参考にはなる。参考にはなるが、正解ではない。
もしかすると、マニュアル通りの面接を行う学生を求めている企業もあるかもしれない。
「どれだけ自分を消し、演技できるのか」、という点を評価しているのかもしれない。
要は本書にも何度も出てきた
自分で考えろ
ということなのだろう。
自分で考え、信念を持ち、ベストを尽くす。
これが正解なのかもしれない。
P.S. 「おわりに」(P.257)で、
気持ち悪い
を連呼しているのが、非常に不快で下品。
「こんな本を出している自分たちも気持ち悪い。」といったオチも書けばよかったのに。