■はじめに。
需要があるならまじめに書く。
と書いていたのだけど、案外需要があるようなのでちょっと手直し。
普段使用しているiPhone・Android端末にも搭載されている技術です。
GPSが搭載されていないiPod touchが位置情報を取得できるのはこの技術のお陰でもあります。
軽くですが、説明していきます。
■Wi-Fi位置情報取得技術について。
まず、どういった技術かについて。
①無線ルーター等からWi-Fi電波情報(BSSID・SSID・RSSI)を取得して、位置情報とともに紐付けてデータベース化。
②周辺デバイス(スマートフォン等)がWi-Fi電波情報(BSSID・SSID・RSSI)を取得、サーバーに送信してデータベースと照合。
③そのWi-Fi電波は位置情報と紐付けられているので、そこから位置情報を割り出す。
④さらに電波の強弱が正確な位置情報を割り出す。
という技術です。
最近の欠点としては、WiMAXやイーモバの普及で、Wi-Fi電波情報を発するモノが移動してしまうということ。
つまり、位置情報を紐付けていても意味が無いということ。
旅行先で地図を見たとき、なぜか位置情報が自宅になっていたりするのはこれが原因です。
■実施サービス。
が日本では有名。
元々は、
で開発されていました。
なのでSONY系の
- x-Radar Portableでペタマップをもっと楽しもう!- PetaMap(ペタマップ)
などで利用されています。
世界的に有名なのは、
元々はiPhoneに採用されていた技術。(今もだっけ?)
世界の主要都市でほぼすべてを網羅しています。
ユーザーからの情報提供でデータベースを構築するのが多い中、それに加えウォードライブに似た形でも情報収集を行う。
ただ、AppleもGoogleも同様のデータベースを独自で持つようになり、影響力は落ちている。
(と思う。要調査。)
技術的には元々、Intel Researchが
という名で研究していました。
名古屋大学でも研究されています。
- Locky.jp
■実際の利用状況。
上記したように、Wi-Fiルーターが普及してしまったため、GPS代わりに使用するには使いにくくなっているのが現実です。
なので、下記のような限定的な場所(美術館・スタジアムなど)で位置を測定する技術として使用することが模索されています。
対象エリアとなる施設内を回遊することで、屋内の現在位置に連動したおすすめ情報の入手や目的の店舗までを案内する屋内ナビゲーション機
※クウジット、経済産業省G空間プロジェクト 体験イベント「クイーンズ探検隊」に
屋内測位技術『PlaceEngine』とモバイルARサービス『GnG (GET and GO)』を提供
〜モバイルARと屋内ナビゲーションを組み合わせた「GnGでスマートショッピング体験」を実施〜
■参考資料。
- 総務省 – 080523研究会資料
- 勉強会/2009年9月のイベント – 日本Androidの会(日本アンドロイドの会) – 『無線LANを用いた位置情報サービス「PlaceEngine」の Android 対応について』発表資料
- PlaceEngine: 実世界集合知に基づくWiFi位置情報基盤
- Locky.jp: 無線LAN を用いた位置推定とその応用
- Wi-Fi positioning system – Wikipedia, the free encyclopedia
■おわりに。
位置情報業界とは違う場所に転職してしまったのでアップデートできていないところはあると思いますが、
大きくは間違えていないと思います。