はじめに。
例えば、現在一般的に使われている世界地図。
北が上として描かれている。
上記の地図は日本で使われているものだけど、下記のモノはイギリスで使われている世界地図。
イギリスが中心となっているものの、上が北。
というわけで「地図の上はなせ北なのか?」について調べてみた。
(実はかなり昔に調べたモノの再編集版。)
※「地図に上なんて概念ねぇよ」的なことは今回なしで。
一般的には「上」とか「右」って表現使われていると思うので。
結論。
ここでさっさと結論。
北極星を基準点として地図が作成されていたことに由来する。
北極星は地球からだとほとんど動かないように見える星。
古代から基準点として使われていた。
※個人的見解であり、学術的根拠なし!また、諸説あり。
説明。
以下、詳細に説明。
- 古代バビロニア
- 古代ローマ
- 古代ギリシャ
といった3つの古代国家の世界地図を取り上げ説明する。
古代バビロニアの世界地図
世界最古の世界地図はバビロニアで作成された。
紀元前600年頃に作成(複製?)されたと言われ、『バビロニアの世界地図』などと呼ばれる。
かつてバビロンだった地域の現在の地図。
比較すると、『バビロニアの世界地図』が北を上にしていることがわかる。
(わかりにくいかもしれないけど、ペルシャ湾を基準にして比較してほしい。)
古代ギリシャの世界地図。
紀元前200年頃にエラトステネスにより作成された。
以下は1883年に再現されたモノ。
これについても北が上になっていることを確認できる。
古代ローマの世界地図。
西暦150年頃にプトレマイオスにより、作成された。
これも北を上にして描かれている。
共通点。
以上、3つの古代国家の世界地図はともに、北を上にして描かれている。
そして、この3つの古代国家には共通点が2つある。
- 北半球の国家
- 最も栄えていた国家。
ということ。
北半球の国家
南半球からでは北極星を見ることができない。
そのため、南半球であれば、北を上として地図を描かれなかった。
最も栄えていた国家。
その当時、最も栄えていた国家・文明であるため、周辺国・後世に多大な影響を与えた。
結果。
結果的に北を上とした地図が標準化。
世界的に浸透していった。
例外。
当然ながら例外もある。
マッカーサーの世界地図。
「マッカーサーの世界地図」「McArthur’s Universal Corrective Map of the World」と呼ばれるオーストラリアの世界地図。
小学生のときなんかに見たことある人多いかも。
この地図は普段から使われている地図ってわけではない。
違う視点で見ることの発見
を意識して作成されたモノ。
今ではお土産品としての売られることが多い。
まとめ。
北半球で栄えていた国家・文明が北極星を基準点として地図を描いた。
↓
北を上とした地図が浸透・発達
↓
世界標準化
↓
現在に至る。
参考資料
岐阜県学校間総合ネット:(PDF)世界地図を利用して生徒に主体的に思考・判断させる授業の展開例
Babylonian Map of the World – Wikipedia, the free encyclopedia